===caprice===
	Yun Lai Fa A.K.A. Moneymaker ▼AGE:17 ▼HEIGHT:155cm ▼WEIGHT:45kg ▼Default Wanzer:Prov PAW2 ▼Default Weapon:Shotgun Pham Luis AGE:17▼ HEIGHT:155cm▼ WEIGHT:45kg▼ Default Wanzer:Zeros▼ Default Weapon:Melee Baton▼

　えー、私、エマもアリサもどーでもいいです。私にとってはこの二人がヒロインです。従って主人公は亮五です。だめ？だめですか？

　なんというか、見事に年齢・身長・体重がそっくり同じ。わりとファッションに気を使っている？所も同じ（ユンは黒い長袖シャツにショートパンツ・生足ブーツ、ファムはピンクの迷彩…センスはまあともかく）。女性なのにデフォルトが近距離武器というのも同じ。ど素人だけど遠くからミサイルでこわごわ参加してます臭の漂うどこかの姉妹よりよほど手練れた感じ。どこでそんなもん覚えたんだか、というくらい。

　ストーリー上でも、もうここにはいられない・帰るところはないからと強引に和輝達のグループに参加し、亮五と絶妙の絡みを見せ、ウーに一方的に寄りつかれ（ユンは惚れられ、ファムは見合い相手にされ）て拒否する所まで同じ。チームの結束を乱すのも同じ。

　有能で生意気で、女々しさとは無縁なのにどこか寂しがりや。本人は口さがないのに和輝の悪気のない発言に傷つき、亮五のフォローに救われる。孤児とお嬢様という一見正反対の立場なのに、驚くほどそっくりなこの二人。

　つまるところ、二人とも誰かに構って欲しいのだ。ただの小娘や一線級のスペンダーとしてではなく、あるいは名家の令嬢としてではなく、十七歳の・ごく普通の女の子として。金も名声も、形は違うがそれなりに手に入れている二人だけれど、同年代の友人や精神的に甘えられる家族を持っていないのだろう。なにかというと周囲を困らせる言動に出るのは、そうすれば注目を集められるから。なにかというと亮五に絡むのも、亮五ならかならず相手にしてくれるからだ（この点に関しては、天性のクラウンである亮五は他の人物の追従を許さない）。

　エマ編で早く合流していた場合、梧州の事件以降ユンの精神状態は大きく安定する。相変わらず亮五に意地悪を仕掛けたりするが、それはもう孤独をおそれる余りの自傷的な行為ではなく、友人との屈託のない会話に近い。台湾に着いてからもファムは相変わらずわがままだが、アリサや美穂のような年の近い仲間を手に入れることで（そして一緒に亮五をからかうことで）年相応の無邪気さを取り戻す。もともと異常な環境で育った二人は、戦場という異常事態において初めて人並みの日常を手に入れ、十七歳の少女にふさわしく輝き出す。それとともにパイロットとしての才能もまた、大きく花開くことになる。

vivace---caprice---calvary---patriot---foyer---numberless

Diachronic structure